酒に強い人、弱い人がいるのはなぜ?
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世の中には、同じように飲んでいても、酒に強い人と弱い人があり、
一升酒を飲んでもけろりとしている人から、奈良漬けの匂いをかいただけで
酔ってしまう人までいますね。
その違いはどこからくるのでしょうか?
アルコールは胃と小腸から吸収されて肝臓へと運ばれます。
肝臓でアルコールの90%以上がアセトアルデヒドへ、さらにアセテートへと分解、
代謝され、最後は炭酸ガスと水になって、排出されます。
飲酒後の悪酔の気分の原因はアルコールが肝臓で分解されたときに生じる
アセトアルデヒドなのです。
飲酒後悪酔いしたり、すぐ顔が赤くなって心臓がドキドキしたりする人は
アセトアルデヒドの分解代謝機能が弱いために、血中のアセトアルデヒド濃度が
高い状態なわけです。
この代謝に関与しているのは、肝臓の中にあるアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)
という酵素で、ALDH1、2と2種類あります。
日本人の半数近くはALDH2の能力が欠けているために、
酒を飲むとすぐに悪酔いの症状が出現するのです。
日本人は欧米人に比べてアルコールに弱い人が多いというのはこの理由からです。
ある調査によると、日本人ではアルコールを分解、代謝する酵素の能力が完全な
遺伝子を持つ人が6割、低い人が3割、分解能力がない完全な「下戸」が一割とのことです。
酒に弱い、アルコールの分解能力の低い人体質の人が、酒を飲んだ場合には、
毒性の強いアセトアルデヒドが長い時間血液中を巡ることになるため、
頭が痛くなったり、吐いたりしてしまいます。
最悪の場合、宴会などでの「一気飲み」で、急性アルコール中毒で急死!
ということも多々あるのです。
酒が飲めない体質の人が連続の飲酒によって飲めるようになったとしても、
アルコールを代謝、分解する酵素が増えたわけではないのです。
飲めるようになったのは、肝臓の別の酵素が代役を務めるようになっただけのことで、
実際には肝臓に過大の負担がかかることになって、分解代謝能力が完全な人に比べて、
アルコールによる脂肪肝、肝線維症、肝炎、肝硬変へと進行する率が高いのです。
酒に弱い人が酒を飲むことは危険な行為と言えるでしょう。
では、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)を持っていて、酒に強い人は
大丈夫なのかと言えば、そうではありません。
たとえ、酒に強い人でも大量の慢性飲酒を続ければ、やはり肝障害を起こすのです。
酒に強いと言うことと肝臓が強いと言うことは全く別の問題です。
古くから「酒は百楽の長」などといわれていますが、量を超せば害にしかなりません。
肝臓の健康を考えるなら、最低でも週に一日は「休肝日」を設け、
1日1合程度にとどめておくべきでしょう。
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